京都府立植物園は、1924年(大正13年)1月1日の開園からちょうど100年を迎え、公立の植物園としては最古の歴史を誇ります。
園の一番北側のエリアには、「つばき園」が広がり、250品種600本が植栽され、例年3月のお彼岸の頃は、多くの椿が咲きそろい、恒例の「つばき展」も開催され、春が来たことを実感します。
ところが、今年の「つばき園」は、3月23日、24日の「つばき展」の期間には、ほとんど咲いていないという、異例のこととなっています。
23日には、園職員の方による「つばき探訪」に参加しましたが、昨夏の異常高温のせいもあるのか、稀に見る花付きの悪さを言っておられましたね。
それにもかかわらず、今回で63回目を数える「つばき展」には、京の椿の名所から、秘蔵の椿をはじめ、今年も多数の出展があり、花姿を楽しむことができました。
この時期にあわせて、開花した花を揃えるご苦労に感謝しつつ、「つばき展」の様子と、「つばき探訪」でわずかに開花していた花をお伝えします。
- 1 大徳寺高桐院
- 2 長福寺
- 3 大徳寺聚光院
- 4 詩仙堂丈山寺
- 5 桃山の椿
- 6 大豊神社
- 7 二条城
- 8 霊鑑寺
- 9 大聖寺
- 10 市邸
- 11 京都薬用植物園
- 12 舞鶴自然文化園
- 13 園内つばき探訪
1 大徳寺高桐院
まだ、拝観が再開していないので、この展示が唯一の機会となります。
第62回「つばき展」では、雪中花と天津乙女の出展でした。
今回は、「有楽」と「紅一休」。
「紅一休」の凛と引き締まった姿は魅力的です。青竹に似合いますね。
2 長福寺
椿ファンにとって、あこがれの寺ですが非公開です。
光格天皇から下賜の銘椿「紅筆」を見ることができました。紙風船のような柔らかさを持つ可憐な花ですね。
3 大徳寺聚光院
「聚光院曙」と「宗旦」という、二枚看板です。
帰路、大徳寺に寄ってみましたが、塀越しに見る限りでは、このニ椿はまだ咲いていない様子でした。
ちなみに、昨年に撮った「聚光院曙」です。
4 詩仙堂丈山寺
やはり「丈山椿」は存在感を発揮しています。
5 桃山の椿
6 大豊神社
7 二条城
8 霊鑑寺
昨年とはすべて違うヴァリエーションです。さすが品種が多いことがわかりますね。
9 大聖寺
昨年と同じ品種です。玉兎は何度見ても飽きないですね。
10 市邸
市邸の椿たち。限られた出展であってもこの数。圧倒されます。
11 京都薬用植物園
12 舞鶴自然文化園
洋種椿です。
会場入口で迎えてくれた「明妃」です。
13 園内つばき探訪
小雨降る寒い日でしたが、30人近くの熱心な方々が集まり、園職員の方の案内で、つばき探訪に出発しました。
唯一満開と言ってよかったのが、次の写真のもので、ハルサザンカ系で、おそらく藪椿との交雑種であるということでした。
花の散り方が、サザンカと椿の両方の落ち方をしています。
ワビスケ系は、何とか、花を咲かせているものがありました。
「光源氏」。今年は開花が遅れ、NHKから咲いたら取材に行きますと毎日のように問い合わせがあったものの、結局は、大河ドラマ「光る君へ」での花の紹介が間に合わず、先に撮っていたインタビューコメントだけが流れたと、職員の方が言っておられました。
まだ、蕾のままの品種も多く見かけましたので、4月を越えてからの方が、つばき探訪にはよいかもしれません。
少々寂しいので、昨年、同時期のシーンを少し載せておきます。今年とは全然違います。